WIM 2・コンサート WIM 2 Wong Wing Tsan Jazz Trio / On The Small Road 2001年 4月 12日 リリース ジャケットの絵を描いてくれた沢田としきさんの作品展の案内 感想集 先ずはライナーノーツを書いてくださった中川ヨウさんの「ライナー抜粋」より http://www.satowa-music.com/cd/cd-wim2-2.html -------------------------------------------- 2001.3.31 Y.I
○○新星堂○○さんから電話があってWIM2のプロモーションCDが入った、聴きに来いと言うので今日行って5曲聴かせていただきました。店内で宇多田ヒカルの“ディスタント”なんかと同時に流れていたのであまり良い環境ではなかったのですがそれでも素晴らしくって汗を拭き拭き(外はみぞれ混じりの雨なのに店内は熱かった)5曲立ったままあっという間に聴いてしまいました。
例のごとくの聴き方ですがWONGさんのピアノさらに優しく、あたたかく聴こえました。環境が環境だけに発売になってからですが○○さんはもっと音楽的に聴きますのでそれも交えて。
やはり持続する緊張感は前作同様でしたね。○○さんは1曲目と2曲目が気に入ってました(サンプルの)。“枯葉”の独特のアレンジをそしてテーマが出たところで感極まっていました。私は5曲全て良くホッとすると同時にコンセプトからしてまたまた感心させられました。想像してたよりオリジナルの多かった事、それにまだ聴いてないスタンダード、こう言って宜しいのでしょうか、寛ぎと遊び、キース、ディジョネット風の、森さんはピーコック風と言うよりはやはり森風の1曲も有った事。彼は確かファンキーと言ってましたが。5曲なんとも素晴らしかったです。
コンサート、CDの発売、15日だそうですが本当に楽しみです。日本の、日本人のジャズとして、WONGさんは英国人、森さんはスウェーデン人でしたね、でも何かエポックメイキングな2作品のような気がします。渇きが満たされつつある思いです。こんなゆったりと聴けるジャズを待っていたんですね。何歳でも聴けるジャズ。自然に優しさや、暖かさの溢れてくるジャズ。ここまでです。後はコンサート、リリースの後、うちのシステムでじっくり聴いてから。
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2001.4.19 K.H
聴かせていただきました!!
盤に針を落とした… わけではもちろんありませんが、とにかく回り始めて、一音。 来たぁ〜っ! WIMの音。ほかのどれにも似ていないのはナンなのでしょう?? 特に感じたのは… WIM〜WIM2に延々と流れてるのは「静寂」。三つの楽器のほかにも「静けさ」という第四の音が織り込まれていて、じつはWIMカルテットなのではないかとも。『虚空に音を置いていく…』とでもいうのでしょうか、吸い込まれるような奥行きある空間に、トリオの面々が、それぞれに確信に満ちた音の数々を置いていく。そんなイメージです。目をつぶると、夏の夜、青黒い宙に、線香花火が火花を散らして一瞬の幻惑を誘いながら煙だけ残して消えていく、というような。
市原さんの出す微妙な音のニュアンスが、私には線香花火のあの火花の音を想起させるんです。線香花火を一本、あるいは複数掲げて、火花をあちこちに散らす市原さん… 私のアタマの中での構図はこんな感じです。
というわけで、これまた抜群に素晴らしいアルバムを入手できて嬉しい限りです。とにかくリラックスして聴けるので、1日の締めくくりに欠かせない盤になりそうです。!気が早いですが、『3』も待ってます!
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2001.4.21 Y.I
コンサート素晴らしかったです。
私は市原さん、Wongさん、森さんを、どんな風に演奏なさるのか聴くよりじっくり観させていただきました。ああこうなんだとお三人とも納得しました。市原さんは先日のビデオの時よりもさらに納得です。市原さんも森さんもシャイなんですね。とってもいいですね。お二人ともソロ素晴らしかったです。パワーも腕力も幾らでも出せるんですね。森さんの繊細さ、剛音も凄かったですし、市原さんのなんと言ったら良いか繊細で同時にパワフルな、しかも独特の繋がりを持たせられた音、ドラムセットを使いきった個性的な連音、しかも汗一つかかずに手と足だけで中心はぶれないから緩急自在のソロ、もっともっと聴きたかったですね。幾ら聴いていても飽きないそんな感じです。
やはりこのトリオは絶妙のコンビネーションですね。一部は感情移入などやはり一人でCDをじっくり、音楽性を。二部はライヴですね。なんと言ってもパワーと豊かさ、意外性も含めた複雑さを、その一部を堪能させていただきました。
トリオ、お三人の演奏なさる姿を思い浮かべながらCD聴かせていただきます。嬉しいですね。
市原さんおっしゃる通り1と2は大分趣が違いますね。間は1同様あるのですが語ると言うには躍動的とというか歌っていると言うか中川さんおっしゃる通り明るいというかどうしてもやらなければならなかった儀式を済ませた開放感と言うか安堵感と言うかなんか爽やかな軽やかさが有るような気がします。これからどんなジャズになっていくのかますます目が離せないですね。コンサートで一部お見せになったようなトリオ三人の持ち味をより出していくような形になっていくのでしょうか。
2、スタンダード2曲素晴らしいですが、WIMは必ずしもスタンダードと言う枠、制約がなくても、あの間を持ってオリジナルで語り尽くして証明してきたように、自由には十分耐えられるような気がします、ですからもっともっと素晴らしいオリジナルを聴かせつづけてくれるかもしれない。ますます嬉しくなります。私にとっても、違和感のないごくごく素直に感情移入できて共感の出来るようなジャズであってくれたら良いなとますます期待しています。
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2001.5.6 WADA
http://www.arts-calendar.co.jp/WADA/WIM2.html
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2001.5.14 Y.H
ドキドキしながらCDを聴きました。
何とも心地よい音楽が聴こえてきた。前作はそれぞれの楽器が格闘技をしている感じがしたんだけど、(それが又巧みでおもしろかった)今回はそれぞれが労わりあってるというか、優しく見つめあってるなんていうと変な感じかもしれないけどそれぞれが、楽しく音を出してそれぞれが包みあってる・・・。そんな感じがしました。
上手く言えないけど。まぁ良かったってこと。気の利いた言葉が出ないけど。ほんとにありがとうございました。やっぱり私は市原康のドラム好きだよ。
歌うドラム歌うドラマー市原康!最高! 但し、体は労わってあげてくださいよ。無茶はイカンからね。
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2001.7.20 Y.I
WIM 1、2 相変わらず毎日のように聴かせていただいています。
WIM 2も聴きこむほどに良さがわかってきます。何故なのでしょうか。やはりバックボーンに有るトリオお三人の精神の有りようでしょうか。特にジャズはプレイヤーの人間そのものを抜きには語れません。培ったテクニックだけで演奏できるものでは無いような気がします。逆に申しますとその場所、その時の全存在、心の有りよう流れに裏づけされた一音を選択して自分を自分の精神を語るのだと思うのですが。又それでなくては面白くないような気がします。
私達リスナーをほんとうに慰めてくれる音楽はその語られている演奏者の人間性、人格に関わらざるを得ないのではないでしょうか。ストーリー性があって演奏者自身ではなく、ストーリーを登場人物、又は自然等を演じきる場合も有るとは思いますが。この場合も感動等を通じて選択された個人性が出ると思いますが、どうなのでしょうか。
やはり何歳になっても聴ける、何回でも聴ける何回聴いても飽きない、又続けて聴けると言うのは技術的な目新しさや、唯気持ちが良いだけと言うのとは違って、もちろんそれも含むとは思いますが、普遍的な人間性に、ヒューマニズムとかあたたかさや、優しさとか思いやりとか、精神的な強さとかに、裏打ちされた精神がバックボーンにあってそこから生み出されている音楽だからこそではないでしょうか。もちろん遊びや寛ぎも。
何故こんな事を思うかと言いますと、WIM に出会ってCD漁りを止める事が出来たからです。技術的な事はきりがありません。訓練すればするほど上達します。又ある部分においては奏者が変われば上には上があります。そして必ず何処かに不満が出ます。もう一枚、又目新しいのをと言う繰り返しです。
WIM は精神を語ります。ですからこの繰り返しとは無縁です。リスナーは語られている精神に耳を向ければ良いわけです。その時、語りたいことは完結しています。普遍的な人間性に裏打ちされているならこんな心地良い事はありません。そしてそのCDに込められた思いを受け止める幅は時によって、気分によって、自分の思いによって無限です。
私はジャズファンとして、WIM に巡り合えてほんとうに豊かになりました。心楽しい時を頂いています。切っ掛けは市原さんのHPでした。市原さんには落ち込んでいる時に拾い上げても頂きました。ほんとうに感謝しています。
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